新たな価値創造への
- PROFILE
- 四国出身。工学研究科応用化学専攻博士前期課程修了。大学院では無機化学を専攻し、燃料電池や水素貯蔵材料などの研究を行う。入社後は生産部粉成グループに約4年在籍し、現在はSK-B技術部技術グループに所属。日々の技術研究成果を携えて世界各国の顧客を訪問し、技術アドバイスや新技術のアピールに取り組む日々を過ごす。休日は英語の勉強に励む一方、温泉巡りなども楽しんでいる。
入社の決め手は「炭素に関わる」ということ
大学・大学院では無機化学を専攻し、燃料電池や水素自動車に使われる水素貯蔵材料について研究していました。就職にあたっては塗料関係など、いくつかの企業を受けたのですが、研究室が炭素をメインに扱っていたので、親しみのある炭素を使った製品開発や研究に携われることが決め手となって、SECカーボンに入社しました。
現在働いている福知山工場に初めて来たときは、正直「遠いなぁ」という印象でした(笑)でも実際に福知山に住んでみると、京都市内や神戸、大阪にもアクセスしやすく、伊丹空港にも近いので、生活する環境としては気に入っていますね。
最初に配属されたのは粉成グループです。原料の粉砕から成形に至るまでの工程を幅広く担当していました。その後は、現在のSK-B技術グループに異動し、部署名にも使われているSK-Bという当社製品の技術開発や技術サービスに携わっています。
グローバルエンジニアを目指す
アルミニウム製錬用カソードブロックSK-Bは、世界中のアルミスメルター(アルミ製錬会社)に使用されています。そのため、SK-Bの新技術紹介や技術アドバイスを行う現在の部署では、英語力が欠かせません。英語の習得に関しては、英会話スクールへの通学や外国人講師との個人レッスンなどの教育支援があるほか、2017年には2か月間の海外語学研修にも参加しました。学校はフィリピンのバギオという標高1500mの過ごしやすい町にあったのですが、教室と宿舎が同じビル内にあるので、ほとんど外出することもなく、英語漬けの2か月を過ごしました。また、帰国後は取引先であるオーストラリアの工場の技術研修にも参加し、2か月間先方の担当者と英語でコミュニケーションをとるという経験をしました。この2つの研修を通して一気に英語に慣れることができました。
これまでアジアや中東、ヨーロッパなど8か国へ出張し、技術打合せや商談をこなしてきました。そのおかげで、少しは英語力にも自信がついてきたかなと思います。もちろん英語力が技術職としてのスキルに直結するわけではないのですが、国内専業メーカーでは得難い経験をさせてもらっている今の環境には感謝しかありません。
ゼロベースで生み出す発想が大きな可能性につながる
SK-Bは、誕生から現在に至るまでの長い期間、高い世界シェアを確保し続けています。しかし、近年では比較的安価で生産できる中国企業の参入も進んでおり、これまで以上に省エネや生産効率化に貢献できる付加価値が問われるようになっています。そうした状況で、私は技術者として「ゼロベースで考えること」が必要だと感じています。カーボンやカソードブロックに関する知識をしっかりと持ちながら、固定観念にとらわれず、さまざまな角度から対象を捉えることで、新しい発想や技術が生まれると考え、日々の技術研究の中で実践しています。
当社はあたたかい社風が特徴で、社員が働きやすい環境がしっかりと守られている会社です。私を含めてそれぞれの目標に向かってプライドをもちながら仕事に取り組んでいる社員が大勢います。同じ志をもつ仲間と協力しながら、世界市場に向けたスケールの大きな仕事ができる点が、SECカーボンで働く魅力だと思います。